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小さい頃のキャンプの思い出

「旅行」という大それたものではないかもしれないけれど、夏という季節柄、一番に思い出すのは子供の頃に何度か訪れた親戚の家の近くのキャンプ場です。

そこは、私が生まれ育った札幌から車で2時間程の夕張市の近くにありました。
山の中にポツンと建った家を囲むように広がる畑で、親戚は色々な農作物を作って生活をしていました。
春は山菜取りで、夏はキャンプで、そして秋はキノコ狩りと、ほぼ1年を通じて定期的に私達家族はその場所を訪れていました。

    キャンプ場は、いつも大人数で訪れていたので、バンガローを1つ借り、その周りにテントを張って泊まっていました。
    バンガローは比較的綺麗だったものの、トイレは狭い上に壁一面に虫が貼り付いているような、当時虫が平気だった私でもゾッとするような環境でした。でもとにかく何もない自然がすごく楽しくて、毎年そこへ行くのが楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。
    アスレチックで遊んだり、スイカ割りをしたり、親戚の畑で熟れたトマトを食べたり、自分を取り囲む自然の命と戯れるってああいうことだったんだろうと思います。

    その中で最も楽しかったのは、夜になってからのクワガタ採りでした。
    これは時間がとても大切です。
    夜の7時・・・これはまだクワガタが街灯にほとんど姿を現しません。飛んでいるのは巨大な蛾ばかり。
    夜の9時・・・これは遅すぎ。街灯に集まったクワガタ達は、何とキタキツネなどの餌になってしまい、食べづらいと思われる頭の部分だけが散乱した状態になっています。

    ベストなのは夜の8時。クワガタ達が一斉に街灯に向かって飛んでくる時間帯です。クワガタだけではなく、相変わらず巨大な蛾やカミキリムシ、ゲンゴロウのような黒くて丸い大きな虫も我先にと飛んでくるので、顔だろうが体だろうが虫だらけになってしまうのですが、トイレと違い「クワガタを採る!」という気持ちでいっぱいの私には全く問題になりませんでした。虫を掻き分け掻き分け、ひたすらクワガタを採りまくりました。

    そうして30匹以上のクワガタを捕獲し、スイカ割りで余ったスイカを与えて家に持ち帰り、近所の子達にあげたりしました。大人になった今では触ることすらできないけれど、あの頃は宝物でした。

    綺麗な建造物もお土産もないけれど、自然の美しさや力強さを心ゆくまで楽しめた異空間の体験=旅行だったのかなぁと思います。

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